伊藤京子先生を偲んで

 

 伊藤京子先生が先月25日に老衰によって、94歳で逝去されました。

 7月31日の各新聞に掲載されて、驚き、先生のレッスンを受けさしていただいた時のことや、長崎での「夕鶴」の練習や本番の様子が偲ばれました。

  

 先生は、モーツアルトの「フィガロの結婚」のスザンナ、ヴェルディの「椿姫」のヴィオレッタ、そして團伊玖麿の「夕鶴」のつうの役でも、戦後を代表するプリマドンナとして活躍されました。

 

 また、長崎で開催されてきました「マダム・バタフライ国際コンクールin長崎」の審査員としては、初回から第五回まで副審査委員長として、さまざまなご助言と励ましの言葉をいただいていました。

 

 葬儀は近親の方々で営まれたとのことですが、これまでの先生の長崎県におけるコンクールへのご理解と温かい励まし、音楽文化活動へのご助言に心からの感謝し、ご冥福をお祈り申し上げます。

 

 つうのアリアの歌声が今も耳に響いています。

 

「マダム・バタフライ国際コンクールin長崎」

元・実行委員長 松川暢男

 

(2021年8月 長崎県音楽連盟広報誌「ろんど」より転載)